デコポンは、パッ!と食べられる、この時期の人気かんきつもの!
デコポンは、きよみオレンジとポンカンの掛け合わせでできた品種です。
オレンジのようなさっぱりした甘味とたっぷりの果汁という美味しさが人気の理由ですが、実は、「今どき」らしい人気の理由があります。
実を包んでいる中の袋(じょうのう膜と言います)が薄いので、袋ごとパッと食べることができる!種がないので食べやすい!とにかく、食べるのに「手間いらず」。
「ギリギリのやすし」のはなし
昭和30年生まれの私(運営スタッフ:ギリギリのやすし)が子供の頃、こたつを囲んで食べた果物として思い出すのは、やはりまずミカン。ついで、2月3月には、はっさくを食べながら春を感じたのを覚えています。
こたつの上、母がはっさくの分厚い皮を切り取って、中の袋を歯で、噛み破いて、クルッ!とひっくり返して、中の身をホラっと渡してくれたりもしました。種をぷっと出して食べたものです。
自分でむくのは面倒だけど、母がやってくれていたことを今この記事を書きながら思い出しました。結構、面倒くさいことだったんですね。それにしても昔は、ゆったりした時間が流れていたものです。
さて、それがこのデコポンなら、簡単に皮がむけ、中の袋ごとパッといただくことができます。私のようなバカボンでも美味しくいただけます。
どうです、家族みんなで、デコポン!
もりもっさん(マルマンの森本氏)のうんちく
デコポンはもともと、熊本県で作られた商品の商標でした。
ですから、ほかの産地のものは「デコポン」と名乗ることはできなかったのです。品種名の「不知火(しらぬひ)」で呼ばれていました。12年ほども前の話です。
そんなこと、だれも知らない????そう不知火(しらぬひ)。
せっかくおいしいデコポンをつくっても、熊本産の一部ものしかデコポンを名乗ることができないのではあまりにも悔しいというので、それぞれの産地で新しい名前を考案してそれぞれがつけ出しました。
愛媛の「ひめぽん」
鹿児島の「えみポリン」
広島は、きよみオレンジとの掛け合わせで「きよぽん」
静岡の「ふじポン」
徳島の「ポンだりん」・・・
いろんな名前が乱立しかかりました。
そこで、混乱をおさめようと熊本県の方で、統一ルールを作りました。各地でできたデコポンを、正式なデコポンと認める条件として、次の3つを決めました。
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- ●クエン酸1度以下
- ●糖度13度以上
- ●農協出荷のものであること(安全性の確認されたもの)
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一般に、果物に統一基準のようなものはありません。
最近は糖度を測って売り出すようなこともありますが、クエン酸度を1度以下という基準を置くなど、これは珍しいことです。
その姿形(すがたかたち)を表すユニークな名前とともにデコポンは、この2月3月のおいしい柑橘類として一気に広まっていくことになったのです。
果物の品種改良は、これまでにたくさんされています。
そのたくさんの開発の中で、多くの方に支持されて、息長く残っていくのは、あまりありません。デコポンはその中でも、ヒットしている人気のくだものの一つです。
デコポンは、12月初めからハウスものがデパートなどで人気を集めます。3キロのギフト(10玉~12玉サイズ)で、7,000円ぐらいで、年末のお歳暮に並びます。
年があけ、3月を迎えるころになると、ハウスものから、露地ものに流通の主流が変わってきます。
そうです。旬がやってきます。
商品名 | デコポン |
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内容量 | 12~15玉入り |
生産地 | 佐賀産 |
仲卸業者 | (株)マルマン |